酒をもった幽霊酒 を も っ た 幽 霊 ほの暗い灯りの下で灰色のけむりの下で 酒をもった幽霊が俺に酒を注ぐんです きらびやかな虚飾の中で気持ちの悪い声で 「もう1本いきましょう」ってね 美しくもねえ幽霊たちが俺のまわりで笑い泣き叫ぶのさ なにがおもしろいのでしょうね 酒をもったエゴイストの幽霊たちが 俺を丸裸にしょうってね それがおもしろいらしいんだ 酒が人を飲むころ「また来てねよろしくね」って 酒をもった幽霊たちが叫ぶんだ 幽霊のいる館の中は今日もまたさびしそうな 男たちの悲しそうな声が聞こえてくるのです |